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【実施報告】カナダ・ブレシア大学とのオンライン交流プログラムの実施(2023年7月12日)

2023年7月25日更新

                                            交流写真

2023年7月12日(水)9時-10時30分(日本時間、カナダ時間は前日7月11日(火))、EDIプログラムでは、海外連携大学の1つであるカナダ・ブレシア大学(以下、「BUC」)とのオンライン交流を実施しました。オンライン講習では、前半にBUCのLina Sunseri先生(Dr. Lina Sunseri, Associate Professor, School of Behavioural and Social Sciences, Department of Sociology)による講義“Colonialism in Canada/Turtle Island: stories of loss, resistance, and a path towards decolonization”、後半ではBUCとお茶の水女子大学、UTS(オーストラリア・シドニー工科大学)などによる学生間交流が行われ、両大学の学生、他大学の学生、両大学の教員、スタッフなど約40名が参加しました。

Line Sunseri先生の講演では、先生が研究されているオナイダ族について、植民地主義以前の時代から現在に至るまでの先住民族の歴史と伝統について示され、特にその中での女性の地位とジェンダーバランスの変容について触れられました。オナイダ族の創造物語からは、古くから女性が「国家の母」として強力な役割を担ってきたことがうかがえました。植民地主義の歴史はそうした女性たちの力を奪い、今もなお土地や言語、文化の喪失をはじめとした負の遺産がオナイダ族の人々を苦しめていることが指摘されました。しかしながら、脱植民地化の過程において、女性たちは抵抗と回復、前進のための活動のリーダーとして、コミュニティの維持に重要な役割を果たしているということが説明されました。講演の最後には、そうした女性たちの活躍の例が紹介され、さらなる前進への希望を共有することができました。

後半の学生交流では、参加者同士の簡単な自己紹介の後に、お茶の水女子大学とBUCの大学紹介を各大学の学生が行いました。その後の意見交換の場では、今回の講演内容に関して学生同士でのディスカッションを行うことができました。      

 <参加したお茶の水女子大生の感想>

北米の先住民族の歴史と、その中で女性が果たしてきた役割についてお話を伺ったことは非常に興味深く、貴重な経験でした。学生から投げかけられた質問に対しても、先生は非常に熱心に回答してくださったため、様々な角度から講演への理解を深めることができました。交流会では、オンラインでは何度目かのやり取りとなる学生同士、和やかな自己紹介と大学紹介を行うことができました。講演に関しての意見交換では、真剣な表情で教育の重要性や人々のあり方を話し合い、それぞれの学生の意見にとても刺激を受けました。

(文教育学部言語文化学科2年 池田 璃子)

今回のテーマはカナダにおける先住民族への差別に関するものであり、この問題は日本でも一部地域で見られます。カナダで起きている問題を考えたことで、日本を再度見つめ直し、新たな課題を発見するきっかけとなりました。また、オナイダ郡誕生の話では、日本と同じような言い伝えがあることを知り、海を越えた遠く離れた土地との共通点があることが興味深かったです。講義後の学生同士の交流では、日本に関する質問もあり、海外の方が日本に対して興味を持ってくれていることが感じられ、嬉しかったです。講義はオンラインでしたが、今後お茶大で学ばれる学生の方もいらっしゃるので、大学でお会いするのがさらに楽しみになりました。

(生活科学部人間生活学科1年 髙橋さくら)

※写真 : オンライン交流の様子(左上は講師のLina Sunseri先生)

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