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2025年1月15日更新
・授業について
半年間で4つの授業を履修しました。中でも「Practical Observation of Finnish School」という授業は興味深かったです。こちらの授業を通してフィンランドの現地小中高で各5時間の授業見学ができるので、フィンランドの教育に興味がある人にはうってつけの環境だと思います。
タンペレ大学で履修を組む中で驚いたことは、Independent studyと呼ばれる個人学習型の授業が多いことです。指示された教材を各自で勉強してテストを受けるという授業形態で、対面授業はありません。特定の授業に関心がある場合は、事前に英語開講の有無と授業形態も確認することをおすすめします。
・学生文化について
タンペレ大学は学生文化がとても盛んなことでも有名です。1年を通じて学生イベントが多く用意されており、各学科毎に異なる色のつなぎを着て参加します。私も到着したばかりの頃は特に積極的に参加し、イベントを通じて気の合う友人に出会うことができました。また学食も充実していて、フィンランドの物価にしては大変安い約500円という価格で、健康的でおいしいメニューをビュッフェ形式で食べることができます。
・言語の壁
フィンランドの公用語はフィンランド語ですが、ほとんどの人が英語を話すことができるため、普段の生活で特に不便を感じることはありません。
・寒さ・暗さ対策
冬の期間は、厳しい寒さと短い日照時間への対策が必要です。防寒対策として、雪山用ブーツやヒートテックインナーを重宝しています。またフィンランドでは日照時間が短い季節には、現地で購入できるビタミンDサプリを飲むことが一般的です。
・学生寮
私は留学生用アパートに住んでいますが、キッチンのみ共用、バスルーム付きの1人部屋です。布団セットや調理器具セットは学生団体からレンタル可能なため、スムーズに生活をスタートすることができました。共用キッチンは他の留学生との交流の場にもなっています。
タンペレは世界のサウナキャピタルのため、地元民も通うようなサウナが充実しています。公共サウナでは水着を着用される方が多いですが、本来は裸で入る文化があるそうで、初めて水着を着ていない利用者に会った時は驚きました。
フィンランド人がよく言う自虐ネタに「内向的なフィンランド人は自分の靴を見ながら会話し、社交的なフィンランド人は相手の靴を見ながら話す」というジョークがあります。控え目な人が多いフィンランド人ですが、サウナの中では比較的会話が増えて打ち解けやすいそうで、サウナは彼らと仲良くなる絶好のチャンスだそうです。
またフィンランドといえばオーロラが有名ですが、実は北部地域まで行かなくても、稀にタンペレでも観測できることがあります。運が良ければ、サウナを楽しみながらオーロラが見えるかもしれません。
クリスマスはフィンランドの1年で最も大きなイベントのため、クリスマスマーケットやイルミネーションで街が賑わっていました。グロギという飲み物や、ジンジャ―ブレッドクッキー、クリスマスパイといった食べ物がこの時期の定番だそうです。ただ当日の24日・25日は労働者も家庭でクリスマスを楽しむ日とされているため、クリスマスマーケットを含むほとんど全てのお店が閉店していました。
私は友人が家族の集まりに招待してくれたおかげで、フィンランドの家族のクリスマスを経験することができました。親戚が集まって、サーモンや豚のローストといったごちそうを囲むとても温かい時間でした。
大晦日には新年を祝う打ち上げ花火を学生寮の友人と見にいきました。それから1月7日の授業再開までは、授業の予習をしたり、部屋を掃除したりと新学期に向けての準備をして過ごすことができ、久しぶりにゆったりとした良い時間でした。