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2025年1月16日更新
あっという間にTerm1が終わり、1月6日からTerm2が始まりました。SOASでは、1学期につき、4つのモジュール(授業)をとります。1つのモジュールにつき、1-2時間のlecture(講義)と1時間のtutorial (ディスカッション)が1週間のうちにあります。毎回のtutorialに向けた事前の予習readingや課題が多く、日々の勉強面では授業準備に最も時間を費やしています。どの学部の授業をとるかによってクラスの雰囲気や予習課題のテイストが大きく変わりますが、開発学部では毎回のtutorialにてグループでケーススタディを行うくらい議論が活発で、歴史学部や東アジアの専門科目では毎回の予習readingとして本を2-3冊・論文を50ページくらい課されています。また、それぞれのモジュールにつき、2〜3個のエッセイがあるため、提出する課題の量はお茶大のときと比べて2倍以上の重みを感じています。(一つのエッセイにつき、20個くらいの参考文献を使用する点にも毎回overwhelmed気味になっています)それでも、Chat GPTや予習readingに頼らないdiscussion術(時事ネタやクラスメイトと一緒にリサーチタイムに持ち込む)を早々に味方につけ、現地の学生と同じマインドで学校に通っております。
SOASはその名の通り、東洋・アフリカの地域研究に特化した研究機関なので、世界中から色んな人が集結する一方、イギリス人の方は少ない印象を受けています。生徒は英語以外の言語にも精通している人が多く、アジアの植民地化についての歴史や日本の帝国主義についても知見があり、日本を含めた「世界」の歴史と現状を学ぶ日々を送っています。私は1年生〜4年生までの全ての学年の授業を取っており、新入生と卒業生のバイブスを同時に感じられる点も留学生の特権として噛み締めております。Term1は、SOASの教授の依頼のもと【Advanced Japanese】という4年生向けの授業で、日本人としての意見を述べるボランティアを務めていました。学期の中間にあるReading Week(課題消化期間)には、フラットメイトたちとオランダとベルギーに旅行してきました。寮に帰ってから、必死に(オンニたちと深夜のカラオケにも出向きましたが)3つのエッセイを消化したのは良い思い出です。このように、課題と勉学に追われながらも、のびのびと学校生活を送っております。
私はSOAS生だけが生息しているDinwiddy Houseに暮らしています。Dinwiddy Houseはキッチンのみをフラット(6人)でシェアする寮であり、自然とキッチンが憩いの場となっています。フラットメイトに留まらず、多様なバックグラウンドを持つ数多くの友人に恵まれ、一緒に授業を受けたり、買い物に行ったり、週に1回くらいの頻度でみんなで夕食を作ったりしています。Dinwiddy Houseはシャワーの悪さと古い設備に定評のある寮ですが、色んな国の手作り料理が食べられる最も贅沢な異文化交流の場でもあります。組体操やごっこ遊びなど、私のくだらない欲求にも全力で付き合ってくれるだけでなく、日常会話の中でジェンダーや政治、恋バナなど、まさに何でも英語で語り合える仲になれたことが、これまでの留学生活の中で何よりも嬉しいことです。上述したように、勉強面は大変ですが、みんなで苦しみを共有しながらキッチンで課題をやったり、大英図書館でパソコンと睨めっこしたりする生活は「学生らしさ」満点で、国籍の違いが微塵も気にならない空間はとても尊いものとして感じられます。
Term1だけで帰ってしまった韓国からの留学生が多く、1月はお別れ会やモノの譲渡会で盛り上がりでした。母国に帰ってしまった今でも、韓国から電話がかかってきたり、一緒に夏に再会する計画を立てたりしています。1月の第二週は、Term2が始まると同時にTerm1の最終エッセイの提出期間でもあり、現在SOAS生は疲労困憊しております。お互い励まし合い、時に切羽詰まった様を記録したおふざけ動画も撮りながら、私も大量の課題と格闘しております。愉快な友人たちに支えられて、ありがたいことに、留学に来てから孤独を感じたことは未だありません。Term2も自分らしく、みんなとワイワイしながら勉強面を乗り越えていこうと思います。
ロンドンは、人種だけでなく観光客も多いため、Asianとしての居心地の悪さなどはありません。(値段はお高めですがアジアンスーパーもいくつかあります)寮の最寄り駅がKings Cross(ハリーポッターの9と3/4番線ホーム)ということもあり、スーパーや交通の便はとても良いです。一方、ロンドンの中でも最も都会エリアに住んでいるため、スリが多く、現地の人も歩きスマホはしないように心がけています。個人的に最初に来て驚いたことは、歩行者が当たり前のように信号を無視していることです。寮から学校まで徒歩25分ということもあり、徒歩1時間圏内なら歩けるフィジカルをゲットしました!
物価は、何でも日本の2倍くらいしますが、交通費や食材によっては日本よりも安い場合があります。毎日の自炊と個人の衝動買いには細心の注意を払って、友人との交際費にお金を回すようにしています。これまで、ロンドンのミュージカル・動物園・映画館に行ってきました。公園や美術館・博物館も多く、日常の中で意図せずハリポッターの聖地巡礼もできています。
クリスマス前に、他の海外大学に留学中しているお茶大の同級生3人がロンドンに遊びに来てくれて、みんなでロンドンの冬の風物詩であるWinter Wonderland(テーマパーク)に行ってきました。久しぶりのお茶大生に、勝手に実家に帰ったような感覚になりました。クリスマス期間(23日〜25日)は、SOAS生以外の方々(UCL生・エディンバラ生・デンマークに留学している韓国学生)も交えながら韓国の友人たちとみんなでクリスマスパーティーを行ったり、私のくだらない欲望(7人がかりでの人間自転車)を叶えていただいたり、クリスマスカードを多方面に送ったり(お茶大の茶道部にも送ってみました)、クリスマスマーケットを巡ったりしました。友人がさらに友人を呼び、交流の輪がグローバルに広がったクリスマス期間でした。ロンドンでは11月から街全体がクリスマス模様になっており、数々のクリスマスツリーやライトアップによって煌びやかになる幻想的な夜の街並みが大好きでした。
大晦日には、テムズ川沿いで行われるカウントダウン花火に行ってきました。1ヶ月以上前から最も高額エリアのチケットを取り、当日4時間ぐらい外で待った後に、Big Benの鐘の音と共に盛大な花火で新年を迎えた経験は一生忘れられない思い出です。次の日(元旦)には、London New Year's Day Paradeを見にいきました。世界中からの参加者が一堂に集まった2日間に自分も立ち会えたことで、世界と年末年始を迎えられた実感がありました。一方、元旦の夜は日本人の友人と、餅米を使って餅つきしながらお雑煮を作って、日本らしいお正月も同時に迎えることができました。