ページの本文です。
2026年1月19日更新
私は冬学期に、英語で行われる授業を週に6コマ履修していました。授業を一緒に受ける学生のほとんどはErasmusというEU圏内の大学間の交換留学制度を利用して来た留学生です。そのため、チェコ人だけでなくヨーロッパ各地から来た学生と交流でき、それぞれの文化や価値観に触れることができました。
大学には、主にErasmusの留学生に向けて交流イベントを主催する学生団体がいます。私はErasmusの学生ではないですが、学期の初めに、その団体が主催するイベントに積極的に参加しました。チェコ国内の日帰り旅行に行ったり、パブでお酒を飲みながら行うPub Quizに参加したり、自分の国の料理を持ち寄るInternational dinner、Ginger cookie partyなどさまざまなイベントを通し、友達を作ることができました。
ヨーロッパの学生達は文化的な距離が近い分、会話の内容やスピードについていくことはとても大変で、正直、何度も心が折れそうになりました。幼い頃見ていた共通のアニメの話に全く共感できなかったり、話し相手の出身国について何の知識もなく話を広げられなかったり、落ち込む瞬間はたくさんありました。それでも、日本にいる時はあまり関わることがなかったヨーロッパの同世代の子達と話すことで、新しい価値観や文化に出会うことができるのは学びが多く、とても楽しいことでした。
私が冬学期に取った授業は、出席と毎週の課題提出、プレゼンテーションで評価されるものがほとんどでした。そのため、テスト期間に勉強漬けで図書館にこもる、というようなことはありませんでしたが、その分、学期を通して常にコミュニケーション力を試されている感覚がありました。
異文化間コミュニケーションの授業では、グループで国内旅をし、その体験をプレゼンテーションする課題がありました。クラスにはいろんな国からきた留学生がいましたが、私のグループはたまたまチェコ人3人と私1人という組み合わせになり、列車で1時間半ほどかかる城へ日帰り旅行に行きました。他の授業でも、クラスメイトとの親交を深めるために日帰り旅に行くことがあり、湖を見るために真っ暗な田舎道を2時間歩いたこともあります。
座学だけではなく、実際に体を動かしながら学ぶ実践的な異文化コミュニケーションの機会が多かった今学期は、大変なこともありましたが、とても楽しく、印象に残る学期でした。
私は、プラハ中心地にある大学から地下鉄とバスを乗り継いで1時間ほどの場所にある学生寮に住んでいます。寮からバスで5分のところにはプラハでいちばん大きなショッピングモールがあり、生活面ではとても便利な環境です。
居室は、二人部屋で、バス・トイレとキッチンは二人部屋二つ、最大四人で共有しています。私のルームメイトは全員韓国人で、一緒にご飯を作って食べたり、学校や寮で行われるパーティーに一緒に参加したりと、楽しい寮生活を送れています。
また、留学前に学校の制度を利用し、カレル大学の学生とマッチングすることができ、バディーとして留学生活をさまざまな面でサポートしてもらっています。留学初日には空港まで迎えに来てくれたり、プラハのおすすめのカフェに連れて行ってくれたりしました。来たばかりの時は、プラハに1人も知り合いがいなかったので、バディーの存在は、すごく心の支えになりました。今でもお互いの共通の趣味であるカフェ巡りを定期的にしていて、留学生活の中で欠かせない存在になっています。
チェコはチェコ語が公用語ですが、若い人やレストランの店員さんの多くは英語が堪能です。しかし、私が住んでいる寮の受付の方、特に年配の方は、英語がほとんど通じません。簡単な英語で話しかけても全く意図が伝わらず、最初はコミュニケーションができないことに歯痒さを感じていましたが、共用の洗濯室や乾燥室を使う時に、鍵を借りるために受付の方とどうしても話さなければならないので、今は、簡単なものですがチェコ語をなるべく使って話しかけています。チェコ語を使うと、チェコ人の多くは褒めてくれたり、機嫌良く対応してくれます。
また、チェコは他のヨーロッパの国に比べると、物価が本当に安いと感じます。2000円しないくらいの価格で、日本だったら2人前ほどの量の料理が運ばれてきますし、500円ほどで美味しいビールが飲めます。私は、今まで飲んだどの国のビールよりもチェコのビールが1番美味しいと思っています。公共交通機関に関しても、学生割引が大幅に効き、3ヶ月3000円以下でプラハ市内のバス、トラム、地下鉄全て乗り放題です。
クリスマス休暇は三週間ほどあり、バディーと一緒にプラハのクリスマスマーケットに行ったり、隣国のドイツへクリスマスマーケット巡りをしたりしました。クリスマス当日は、韓国人留学生と一緒にクリスマスパーティーを開き、楽しい時間を過ごしました。
チェコでは、クリスマスにピクルス入りのポテトサラダと鯉を食べるのが伝統だそうです。そこで、私たちもスーパーで鯉を買い、初めて食べてみました。正直に言うと、もう一度食べたいと思うほど美味しいものではありませんでしたが、日本ではなかなかできない貴重な経験になりました。
チェコ人の多くは、クリスマスを家族と一緒に過ごすそうです。チェコ人の友人によると、幼い頃はサンタクロースではなく、幼子イエス様がプレゼントを運んでくると信じていたそうです。また、りんごを使った健康占いをする風習もあり、りんごを横に切ったときに種の形が星形であれば翌年も健康、十字架の形であればそうではない、という意味があるそうです。さらに、クリスマスイブには朝から夕方まで断食をするなど、さまざまな独自の風習があります。
年末年始は、近隣国であるハンガリーのブダペストで年を越しました。大晦日は夕方から大粒の雪が降り、ヨーロッパらしい厳しい寒さの中で新年を迎えました。年が変わる瞬間には、街中の人々がドナウ川沿いに集まり、ワインを片手に打ち上げ花火を一緒に眺めました。一般の人でも自由に花火を打ち上げており、少し危険に感じる場面もありましたが、ヨーロッパらしい賑やかな年越しを体験できてよかったです。