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ロンドン大学東洋・アフリカ研究学院(イギリス)より 2024年1月

2024年1月26日更新

  1. 大学生活について

Term1を終えてみて、要求される勉強量・読書量が日本にいる時とは桁違いだと痛感しています。授業スタイルもお茶大での授業とはまるで違い、予め指示された文献を読んでから講義を受け、その後のチュートリアルでディスカッションに参加する、という形式です。1年生向けの講義でさえ周囲の学生が積極的に意見を述べていて驚きました。2年生向け以上の講義では提示される問題の内容もさらに難解になるのですが、皆活発に議論に参加していて刺激を受けています。
Contemporary Japanese Societyという授業がTerm1の4つの科目の中では最も興味深かったです。ほかの授業ではついていくのがやっとの私にとって、日本語母語話者の日本人であるということは現代日本社会について学ぶ上では大きなアドバンテージになるのだと気づきました。
課題の採点はとても厳しいです。課題は匿名で提出・採点され、先生から長文のコメントが送られてきます。お茶大にいる時の感覚のままなんとなく出した課題のフィードバックでは、Citation needed!!とあらゆるところに注意書きがなされていました。「この子は普段から積極的に発言しているし加点してあげよう」というような配慮(?)は匿名ということもあり一切ありません。純粋に課題の出来のみで評価される非常に厳しい世界だなと感じています。
Term1の科目のうち、International Relations of East Asiaだけは期末試験がTerm3に待ち構えています。この授業は最も難解だったので、今から勉強しないと間に合いません。来週にはTerm2が始まりますが、浮かれた冬休みから気持ちを切り替えてしっかり勉強していきたいです。

2. 生活面について

私はSOAS生専用の寮ではなく、ロンドン大学全体の学生が住むインカレホールに住んでいます。周囲の学生はほとんどUCL生で、SOAS生はごくわずかです。しかしその分、お互いにSOAS生だとわかると一気に打ち解けることができます。
寮は中国出身の人が圧倒的に多く、学生間の共通語が半ば中国語になりつつあります。私も外見的特徴のためか中国語で話しかけられることが何度かあり、日本人だと伝えるとちょっと気まずい空気になってしまうこともあります。日本と中国の関係の難しさについて考えさせられることが多い毎日です。
最近、寮の部屋で大学のwifiが使えないことがよくあります。特に夜21時以降は全く繋がらないため、困り果ててwifiが繋がる場所を探しまわりました。結果的に毎晩食堂で勉強しているのですが、同じ状況の人が何人かいて「食堂仲間」といえるような友達を作ることができました。
SOASの図書館は23時半まで開いているので、そこでも夜遅くまで勉強することができます。図書館は非常に広く、1階から5階までの吹き抜けもあってとても開放感があります。図書館内は常に薄暗いのですが、自習用の机の上のランプがぽつぽつと付いている様子は幻想的です。居心地は最高です。
物価はとても高いです。特に11月中旬の円安はひどく、洗濯機と乾燥機をそれぞれ1回使うだけで合計770円かかりました……。節約のため、お昼ご飯は大学のFree Mealを利用し、中途半端な外出もできるだけ避けています。

3. 滞在国のプチ情報

大英博物館やナショナル・ギャラリーなどの美術館は入場料無料で、とても行きやすいです。特に大英博物館は大学と寮のほぼ隣にあるので、授業の合間にふらっと行ってリフレッシュすることもできます。
大学でも寮でも街中でも、英語よりもほかの言語の方が聞こえることが多いです。色々な人や文化が入り乱れていることを感じます。良い意味で他人を気にしない・他人の目を気にしない空気があり、日本にいる時よりも開放感があります。
どこに出かける時にもクレジットカードが必須なほどキャッシュレスが進んでいますが、なぜか時々エラーが起きます。慌てないように、クレジットカードかキャッシュカードは常に複数枚携帯しておくことをお勧めします。

4. クリスマス・年末年始の過ごし方

クリスマスはバルセロナに3泊4日の一人旅をしました。好きなアーティストのライブが目当てだったのですが、サグラダ・ファミリアやカサ・ミラなどのガウディの建築、それにカタルーニャ美術館などの観光名所も満喫しました。特にカタルーニャ美術館では、1日かけてもまだ見たりないと思うほどのたくさんの素敵な作品を鑑賞できました。初めての一人旅で色々と慣れないこともあったのですが、地元の人たちに助けていただくことが多く、人のあたたかさを感じました。日本に帰国したら、スペイン語の勉強も頑張ろうと思います。
 年末年始は驚くほどいつも通りの日常を過ごしています。大晦日に花火が上がっていたくらいで、日本の新年のような改まった感じはありませんでした。同じ寮に住んでいる人たちの多くが帰省しているため、寮は普段よりもがらんとしています。お雑煮と箱根駅伝を恋しく思いながら、年明け締切の課題に取り組んでいました。

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写真左から①SOASの校舎壁面。9月に撮ったので今よりも色彩豊かです。 ②トラファルガー広場のクリスマスマーケット。活気がありました。 ③サグラダ・ファミリアの塔の階段から見えた彫刻。夕日に照らされて綺麗でした。 ④カタルーニャ美術館の前から見下ろしたバルセロナの夕暮れ。幻想的でした。

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